科学・技術科

 科学・技術について広い視点から見ることができる生徒を育てるため, 本校では「科学・技術科」の1学科としています。 高校で身につけるべき基礎学力は, 普通教科と専門教科をそれぞれ担当する教員の強い連携により 高い教育効果があがるようにしています。 また,専門教育では科学技術系の共通科目を増やし, 理数科教育ならびに技術教育の拡充を図っています。

 授業等を通じて知識や考え方を 「わかる」力,実験や実習という体験から 何かを「つくる」 力,に加えて, 学んだ内容を自分自身の頭の中に概念として構築し, 創造的に考える 「えがく」 力をバランスよく身につけさせる特徴ある教育を実施します。

 以上の教育を通じて理工系を中心とする大学, さらには大学院へと接続する高校教育を実現します。 科学技術の成果を教材として積極的に取り入れて, 学習に対する生徒に強い意欲と目的意識をもたせるため, 2年生以降では次の5分野に分けた授業となります。

化学とは?未来の君が知っている

新材料や医薬品の開発、食料生産、環境問題の改善・・・。私たちの身の周りの「物質」について考えること、それが化学です。セントラルサイエンスと呼ばれる化学は、工学、農学、医学、地球科学等、あらゆる分野で求められ、また、それらをつなぐ役割を担います。

化学は実験の科学といわれます。実験を通し、物質の性質や変化を体験的に学ぶことで、化学をより深く理解します。同時に、科学者として必要な技術・技能・思考を、基礎から着実に身につけます。本分野では化学に関心があり、自然の変化に感動する心を持っている人を待っています。

1 + 1 = 0 ? 1 ?

情報システム分野では、ハードウェアからソフトウェアまで、全般的に学びます。ハードウェアではコンピュータに必要な電子回路、インターフェース回路、周辺機器などを学びます。ソフトウェアではインターフェースを制御するC 言語やJavaScript 等を学びます。それらの知識をベースに、情報理論、アルゴリズム、計算量など時代が変わっても必要となる基礎を学習します。

最新のソフトを使ってみたいと思っている人には物足りないと思いますが、本分野では古くならない、しっかりした基礎を身につけたい人を歓迎します。

『想像から創造へ』

科学と技術の発達は、自動車・航空機・ロボットなどを生みだし、私たちに豊かさを与えています。これらのシステムは、軸・ねじ・歯車・ベルトなどの要素や機構等をその目的に合わせて組合わせ、材料の特性やエネルギー、制御を取り入れて設計・製作されています。このような機械システムの基盤となる知識・技術・技能を、自らの体を動かし実物に触れ確認しながら、自然に身につけることができます。デザインから製作までを通して、創造の喜びを得、将来の科学技術分野で活躍したい人を望みます。

ビビッと感じる、光速で伝わる

直流や交流のアナログ回路、コンピュータの基礎となるディジタル回路、そして磁気や通信の基礎を実験実習を交えて学びます。

特に、「オーサリングルーム」には、高機能なパソコンを導入しており、エネルギーなどの電気技術を題材にしてDVD を作成するとともに、それを使ったプレゼンテーション技法についても学びます。本分野では、電力やエレクトロニクスに興味を持ち、DVD 編集やプレゼンテーション等、新しいことに挑戦できる魅力のある人を望みます。

未来のカタチをデザインしよう

建築を中心とした空間やデザインに関する具体的な例を通じて学習をします。この学習によって新たな造形を創り出す創造性や空間を実現する背景となる基礎学力を身につけます。また建築は、様々な技術が総合され、さらに人間や美についても考える総合芸術です。これらを学ぶことで総合的に考える力が育ちます。

本分野では、新たなものを創り出すことやデザインに興味のある人、自由な発想ができる人、好奇心旺盛な人を望みます。